今回は取得したサポートバンドル(vm-support)の中を見ていく第二弾。
ネットワーク障害時のトラブルシュートしていくときに見ていくログを挙げていく。
【ESXi5.x】
◆ファイル名(主なログ)
/var/log/vmkernel.log -> vmkernel のログ
/var/run/log/vmkernel.*.gz -> vmkernel のログ (過去分)
/var/log/vobd.log -> vmkernel observation events
主にこれらのログを見ていくことになる。
その他のログについては、VMware KBも公開されている。
+ESXi 5.1 および 5.5 ログ ファイルの場所 (2080773)
https://kb.vmware.com/kb/2080773
しかし、いきなりvmkernelログを見ていくのは無謀である。
事前に ESXiのログの種類と見るべきログファイル - 2 で記載したとおり、
「commands」ディレクトリ配下にある「nicinfo.sh.txt」や「 esxcfg-vmknic_-l.txt」を
見てから、どのvmkernel port での事象なのか、またはどのvmnic(物理NIC)での
事象なのかをきちんと確認したうえで、vmkernelログを見るようにしよう。
「nicinfo.sh.txt」のサンプルを記載する。
(かなり長いので冒頭のみを記載)
============
# more nicinfo.sh.txt
Network Interface Cards Information.
Name PCI Device Driver Link Speed Duplex MAC Address MTU Description
----------------------------------------------------------------------------------------
vmnic0 0000:004:00.0 igb Up 1000 Full e4:11:5b:96:c1:ee 1500 Intel Corporation I350 Gigabit Backplane Connection
vmnic1 0000:004:00.1 igb Down 0 Half e4:11:5b:96:c1:ef 1500 Intel Corporation I350 Gigabit Backplane Connection
NIC: vmnic0
NICInfo:
Advertised Auto Negotiation: true
Advertised Link Modes: 1000baseT/Full
Auto Negotiation: true
Cable Type: FIBRE
Current Message Level: 7
Driver Info:
NICDriverInfo:
Bus Info: 0000:04:00.0
Driver: igb
Firmware Version: 1.53, 0x80000bc6, 1.464.0
Version: 5.0.5.1
Link Detected: true
Link Status: Up
Name: vmnic0
PHY Address: 0
Pause Autonegotiate: true
Pause RX: true
Pause TX: true
====================================
この一部だけでこのサーバーのネットワーク構成の概要がわかる。
結果からわかることを抜粋します。
物理NICとしてvmnic0とvmnic1 が存在し、vmnic0 がLinkUpしていて、vmnic1はLinkDownしている。vmnic0は1000baseT/Full でLinkUpしており、Driverは igb Driverで動作していてNICのFirmwareは5.0.5.1である。スピードはオートネゴシエーションの設定となっている。
このあたりだろうか。
ネットワーク構成情報を踏まえたうえで、vmkernelログを見てください。
vmkernelログをみるときの注意点が1つあります。
ESXiのログは基本的にすべてUTC時刻で記録されます。
UTCとは全世界で時刻を記録する際に使われる公式な時刻のことです。
日本時間はUTC +9 時間ということになっています。
UTC: 2016-04-21 16:20:00 → JST:2016-04-22 01:20:00
つまり、日本でトラブルが発生した時間が2016年4月22日01時20分である場合、
ESXiのログ上の事象発生時刻は2016年4月21日16時20分になります。
間違えてJSTのまま想定してログを見ていると意味不明な結論にたどり着いてしまう可能性もあるため、注意が必要です。
今回はこの辺で。